五島 海のシルクロード芸術祭 関連プログラム
第20回 三木淳賞受賞、長崎県出身の写真家 田川基成さんの写真展
長崎県西海市大瀬戸町松島出身の写真家、田川基成さんの写真展を開催します。
田川さんは五島にも何度も足を運び、たくさんの写真を撮影しています。
優しい眼差しのあたたかい写真です。
展示内容は、昨年開催した個展 「見果てぬ海」 (東京/大阪ニコンプラザ)と、
長崎のカトリック教会をテーマにした「Vernacular Churches」 (Alt_Medium) を再構成した内容になる予定です。
会場では、昨秋に発売された写真集「見果てぬ海」もご覧いただけます。
田川さんは12月10日(金)〜12日(日)まで在廊予定です。
11日(土)には田川さんのトークライブを開催します。
是非ご来場ください。
<田川基成さんのコメント>
「見果てぬ海」は、私の出身地である西海市大瀬戸町の松島を中心に、海の向こうに見える五島列島をはじめ平戸島、生月島、外海、島原・天草などを約4年かけて巡り撮影した作品です。長崎の方ならご存知のように、この海ではリアス式の海岸線が複雑に入り組み、沖には日本の中で最も多い約600もの島々が浮かんでいます。
大航海時代の南蛮船来航に由来するキリシタン信仰の歴史と美しい教会堂がフォーカスされ、これまでも写真や文芸の対象となってきた地域でもあります。一方で私は、この地域で育った人間として、この「海そのもの」をテーマにした作品を撮りたいと思ってきました。人が海を渡ったことで継がれてきた歴史、伝えられた文化や信仰、そしてこの海で暮らしてきた人々の営みをしっかりと捉えた作品です。そこで私はこの地域を一つの「海域」として捉え、船に乗り「海を渡る」視点を通して、この海に流れてきた時間をフィルムに写してきました。
また「見果てぬ海」は私自身の故郷写真や家族写真として、そして仏教の島で育った私が、同じ長崎の海に在るカトリックやかくれキリシタンの信仰に触れ、海を渡る体験を通して故郷を再発見する旅でもありました。そこで出会ったのは、知っているようでまだ見ぬ風景と、初めて会うけれど懐かしい人と土地でした。
本展では、2020年秋に赤々社より刊行された写真集『見果てぬ海』に収録された83点の写真の中から、10数点のイメージを選び大きく引き伸ばして展示します。
大判プリントならでは質感をお楽しみ頂ければと思います。
写真展「見果てぬ海」
期間 : 2021年 12月10日(金) – 12月26日(日)
(月曜と火曜は定休日)
開廊 : 11:00-18:00
会場 : Slow Cafe たゆたう。
入場料 : 300円
12月11日(土) 19:00〜 田川基成トークライブ
入場無料
GUEST PROFILE
田川基成
写真家
1985年生まれ。西海市大瀬戸町松島出身。
2004年長崎南高等学校卒業。2010年に北海道大学農学部を卒業し上京、独学で写真を学び2014年に写真家として独立。移民と文化、土地と記憶などをテーマに作品を制作している。
2020年秋、自身初となる写真集『見果てぬ海』(赤々舎)を上梓した。
motonaritagawa.com
受賞
2018 第20回三木淳賞
個展
2021 「NAGASAKI SEASCAPES」Alt_Medium (高田馬場、東京)
2021 「見果てぬ海」Gallery Esse ( 札幌 )
2021 「見果てぬ海」コクラヤギャラリー (長崎 )
2021 「見果てぬ海」ニコンプラザ大阪
2020 「見果てぬ海」ニコンプラザ東京
2020 「Vernacular Churches」Alt_Medium (高田馬場、東京)
2018 「ジャシム一家」新宿/大阪ニコンサロン
2018 「ジャシム一家」札幌市教育文化会館 など
参考URL
「海」という視点でとらえた世界の縮図のような宗教世界 写真家・田川基成 (アサヒカメラ AERA.dot)
迫害を逃れて海を渡った。長崎・五島、潜伏キリシタン移民の子孫が語り継ぐ差別、戦争、信仰の記憶
(ニッポン複雑紀行)
写真展「見果てぬ海」artscapeレビュー (飯沢耕太郎氏)
INFORMATION
主催:地域写真芸術振興協会
協力:特定非営利活動法人 BaRaKa /
五島 海のシルクロード芸術祭実行委員会 / Slow Cafe たゆたう。
助成:文化庁 ARTS for the future!
お問い合わせ:Slow Cafe たゆたう。
〒853-0015 長崎県五島市東浜町1−10−1
TEL : 0959-88-9444 E-mail : tayutau510@gmail.com